LPWA熱中症対策センサーの機器設置工事・現地調査
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CASE STUDIES
バディネットのサービス導入事例として、株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)様を紹介いたします。当社はIIJ様が農業IoTに活用されているIIJ LoRaWAN®ソリューション(※)を導入するためのLPWA基地局及び各種センサーデバイスの設置業務を担当させていただいております。
IIJ IoTサービスは、IoTでも特に技術要素が広範囲にわたる「つなぐ」の部分をサービス化。ISPやクラウド事業者としてのノウハウを元に、IoTビジネスの立ち上げをサポートするIoTプラットフォームです。
低消費電力及び長距離通信が特長の無線通信方式「LoRaWAN®」を利用したIoTソリューションです。LoRaWAN®を活用することで通信コストを抑え、各種センサーデータを可視化できます。
1992年に設立され、1994年に国内初の本格的なインターネット接続サービスを開始。現在、IIJ グループは約15,000社の国内外企業に対し、インターネット接続、クラウド、セキュリティに加え、IoTや動画配信、さらにシステム構築や運用アウトソーシングなど総合的なネットワーク・ソリューションを提供されております。
株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)
IoTビジネス事業部 副事業部長 兼 アグリ事業推進部長 齋藤 透 様 ※写真右奥
IoTビジネス事業部 技術部 センシングサービス課 担当課長 寺井 優太 様 ※写真右手前
株式会社バディネット
エンジニアリング事業部 IoT/ICT NWエンジニアリング課 課長 鈴木 丈士 ※写真左奥
エンジニアリング事業部 IoT/ICT NWエンジニアリング課 主任 立原 磨乃 ※写真左手前
【齋藤様】
株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)は会社名のとおり、創業期からインターネットに関するビジネスに取り組んでいる企業です。日本のインターネットプロバイダーとしては、初めて事業を立ち上げました。創業者の鈴木を含めて、インターネットに関しては日本随一の技術力を持つ会社だと自負しています。元々はプロバイダー事業から発展してきておりますが、現在はセキュリティ、モバイル、クラウド、データセンターなどの事業を展開しています。
そのなかで、ここ数年一つの軸として取り組んでいるテーマが、IoTです。IoTに関しては、様々な分野がありますが、我々はデバイスの手配から納品、ネットワークの構築を担っています。
LTEや光ファイバー、ローカル5Gなど色々なネットワークの技術があるなかで、我々はあらゆるお客様のニーズに対応できるようなサービスを用意。クラウドによるデータ収集・蓄積・可視化、デバイスの監視・制御・メンテナンスを一気通貫でご利用いただくプラットフォームを提供しています。
IoT事業は、センサー・ネットワーク・クラウド・アプリケーションまでをワンパッケージでご利用いただくことで、お客様に新たな価値をお届けすることを目指しています。
【齋藤様】
私はIoTビジネス事業部の副事業部長として、事業部を統括しています。事業部の規模は、パートナー様を含めると100人弱。プロパーのみであれば40人~50人くらいになりますね。
私がIIJに入社したときの最初の役割は、ルーターを作る仕事でした。遠隔でコントロールするための仕組みづくりを担っており、特許を取得したSMF(※)という独自の技術もあります。
デバイスを遠隔で管理する業務を入社した当初からずっと担ってきましたが、事業の変化に合わせて、徐々に本業がルーター開発からIoT領域へシフトしていくことになりました。IoTを活用して課題を解決する取り組みは、エンドユーザーの皆様との直接的なコミュニケーションが重視されるため、とてもやりがいを感じております。
そんななかで、電力メーター、スマートメーターで利用していた無線技術を「農業で活用できないでしょうか?」という問い合わせを農水省からいただいたことをきっかけに、農業IoTに携わることになりました。ご存じのとおり、日本の農業の現状は、農業者人口の減少と高齢化により大きな課題を抱えています。通信の専門家であるIIJが農業者の皆さんのニーズを直接お聞きし、ソリューションを提供する取り組み「スマート農業」は、事業として社会的な意義があると考えております。
※SMF https://www.iij.ad.jp/dev/tech/activities/smf/
【鈴木】
IoTのマーケットを拡大させるためには、最初の仕組みづくりが1番難しく、大変であると社内でよく話をしております。今回のスマート農業も、各省庁や地方自治体と連携しシステムを構築するといったIIJ様の土台があったうえで、我々がLPWA基地局や土壌水分センサーをはじめ、各種センサーの設置業務をお手伝いさせていただいております。
【寺井様】
私の前職は、セールスエンジニアとしてネットワークカメラ関係のIT機器のメーカーに勤務していました。IIJには5年前に転職し、入社半年後にはIoTビジネス事業部に配属となりました。
当時はLPWAのLoRaWAN®という無線技術を展開しはじめており、このソリューションの導入拡大が私のミッションになります。現在はLoRaWAN®に関わるプロジェクトではリーダーを、サービス開発としてはプロダクトオーナーとして、既存サービスとデバイスを組み合わせたシステムの開発やサービスの企画、顧客への導入支援などを担当しています。
【齋藤様】
当社のお客様として、自治体やJA様など公共団体に対してのソリューション提供が増えてきていました。屋外にIoTサービスを提供していくとなると、センサーデバイスなどの設置工事が必要になります。プロジェクトの立ち上げ、仕様を固めるフェーズからご協力をお願いできる会社を探していたところ、全国で高品質な施工業務に対応可能なバディネットさんをご紹介いただきました。トライアングルエヒメ(※)のプロジェクトに参画いただくところから取引がはじまり、現在に至ります。
※愛媛県の「令和5年度愛媛県デジタル実装加速化プロジェクト(トライアングルエヒメ)」
株式会社バディネット、 株式会社インターネットイニシアティブのスマート農業実装検証に参画
【齋藤様】
最初にお会いしたときに、「依頼されたことは当然ながら、依頼されていないことも対応します」とお話がありましたので、困ったことがあればどんなことでも相談できそうだなという印象を抱いていました。
我々は施工の専門家ではない、自分たちだけで推進するには限界があります。他社の施工会社さんは、指示したことはきちんとやりますというスタンスが多いです。指示ができないときに「正解を伝えてもらえれば、対応できます」って言われてしまい、すごく困っていました。バディネットさんの場合は、具体的な解決策を必ず提示くれる。細かい部分まで工夫をしてくれることは、お願いを継続している大きな要因になっています。
【鈴木】
我々も様々なIoTサービスにおけるLPWA基地局やセンサーデバイス設置に関しては多くの経験があるものの、スマート農業に関しては初めての経験でした。御社に対する各種解決策の提案に関しては戸惑う部分がありましたが、「ZETA Alliance」Promoter企業内、唯一の通建企業として培った施工ノウハウ、ナレッジを活用することで、ご期待に応えることができたことを大変嬉しく思います。
【齋藤様】
我々はエンドユーザーのニーズはよく理解していますし、スマート農業であれば、農家さんの声からニーズを満たすための問題や課題を見つけ出すこともできます。しかし、特に施工に関連する部分において、解決する手段がわからないことが多いです。そうした場合に、バディネットさんは我々に代わり農家さんに直接相談をして具体的な解決方法を検討して提案してくれる。「Yes」or「No」で回答できる状態で遠隔コミュニケーションが成立することは、本当に助かっています。
現場で施工関連の問題が発生した場合でも「どうしましょうか?」と言われてしまうと困ってしまいますが、解決策を常に提案のうえで相談してくれるので、すごくありがたいですよね。
【立原】
バディネットは、エンドユーザーの方々が利用することを前提として、どうすればベストであるかを考え抜いて、ご提案をさせていただいております。また、将来的にビジネスをスケールアップさせるうえで、なるべく汎用性が高く、量産が可能な施工方法を選定することを念頭に置いています。
もちろん、それでも予測のできない事態が起きる場合もあります。ただ、そのときに臨機応変な対応ができるかが我々の腕の見せ所だと思いますので、引き続き思考的な施工会社でいれるよう尽力してまいります。
【寺井様】
一例を挙げますと、バディネットさんに、建設現場の重機を管理するセンサーや、高速道路の設備に対するセンサーの設置業務などを依頼させていただいたことがあります。その際に、我々からはセンサーの仕様を共有しただけで、設置方法は「当社で検討するのでお任せください。」と回答をいただき、次回のMTG時には具体的な施工方法を提案してくれる。ほぼ阿吽の呼吸でお願いしたいことが伝わり、我々としても非常に効率的に精度高くプロジェクトを進めることができました。
従来は、施工会社さん向けにプロジェクトの方針を整理し、センサーであれば設置方法を社内で検討し、仕様書に落としてから説明するというフローが発生していました。バディネットさんは、簡易的な説明を行うだけで我々の意図を全て汲んだうえで提案してくれるので、社内の施工要件定義のプロセスが不要になります。その結果、施工方法を決定するまでのスピードは約2週間から1週間程度に短縮。従来の施工会社さんに依頼した場合と比較して、2倍くらい速くなったと感じています。
【立原】
お褒めいただき、ありがとうございます。バディネットの施工部門といっても、屋内外基地局工事や、ネットワーク工事、IoTやロボット、AIカメラなど先端技術を手掛ける工事など、様々な施工部隊で構成されています。定期的にこれらの課をまたぐメンバーが集まり、社内で施工の成功事例や失敗事例を共有、議論することで、各課で培ったそれぞれの経験や知見を、ノウハウとして蓄積しています。このノウハウを最大限に活用することで、お客様へより良い提案ができるよう努力しています。
【齋藤様】
我々が、ますます需要が高まるIoTマーケットのニーズにお応えし続けていくためには、社内のリソースだけでは実現が難しく、今まで以上に多くの側面でアウトソーシングの活用が必要不可欠だと考えています。
可能であれば、バディネットさんには案件が発生した直後からプロジェクトメンバーとして参画していただき、エンドユーザーのニーズを初期段階からキャッチした状態で現地に入り、より迅速に正確な見積もり算出や施工方法の策定をお願いしたい。理想としては、「我々が現場に行かずに」プロジェクトを推進できる体制の構築を目指してほしいです。
また、我々のIoTビジネスがさらに拡大したうえでのお話になりますが、センサーデバイスの設置業務は、将来的に保守対応の検討が必要になります。いわゆる一定規模の保守や保全は別段、IoTにおいてはセンサーの電池交換や清掃など「軽微なメンテナンス業務」が発生します。これらの軽微な保守業務は必ずコスト面が課題になりますので、難しいとは思いますが費用対効果に見合った保守・保全体制の構築について検討をお願いしたいですね。
【寺井様】
バディネットさんであれば、配膳やお掃除ロボットの全国でのメンテナンス実例をベースにして、保守・保全体制を構築することが可能ではないかと考えています。駆け付け保守などの既存サービスのナレッジをうまく活用することで実現してくれるのではと期待感がありますね。
また、私のミッションとして、LPWAに関する新サービスを企画するなかで、IIJとして注力するデバイスを選定したうえで、センサーの設置作業や電波調査などについてメニュー化を検討しています。センサーの種類と台数を決定するだけで費用や施工方法を確定、見える化できる状況が実現すれば、今よりもスピーディにビジネスを拡大できます。是非、バディネットさんと一緒に推進できればと思っております。
【立原】
偶然ですが、IoTデバイスなどの各種情報通信機器の保守サービスについては、高まる需要にお応えするために当社でも低コスト化とメニュー化を検討しておりました。すべてのモノが通信で繋がる「IoT社会」の実現のためには必要不可欠ですからね。是非、この課題については一緒に検討させていただき、IoTを通して日本社会にある様々な社会課題を解決させていきたいですね。
【齋藤様】
IoTは多品種少量案件が多いので、50台~100台くらいのセンサーを設置する案件でも、単価を抑えて保守をお願いすることができれば、本当にありがたいですね。実現するには、近距離で対応できる全国の施工パートナーさんとの連携が必要かと思います。また、地方自治体関連の事業においては、地元施工会社の活用が要件に入っていることも多くありますので、全国の協力会社様とのネットワークも併せて必要ですよね。
【寺井様】
バディネットさんの全国の協力会社ネットワーク網に関しては、トライアングルエヒメのプロジェクトで垣間見ることができました。地場の愛媛の業者さんと連携してプロジェクトを推進したいとの要望に対して、子会社の協力会社様を介して、体制を構築してくれました。全国の協力会社様とのネットワークを活用できるバディネットさんであれば、実現を目指すことが可能なテーマではないでしょうか。
【鈴木】
医療、農業、建築などあらゆる産業のお客様にご満足いただける保守サービスを提供するためには、全国の施工パートナー及び協力会社様との大規模なネットワークに加えて、これまで以上に各分野の専門的な知識や技術が求められます。バディネットは、各分野のプロフェッショナルな方々とのネットワークの拡大と併せて、全国での資本、業務提携、M&Aという手段も用いながら、ご期待にお応えできるような体制を必ず構築していきたいと考えております。
引き続きよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。
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