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こちらのページでは、通信インフラ事業者よりローカル5Gの基地局調査設計工事保守業務を請け負う株式会社バディネットによる「ローカル5Gとは?目的や仕組み」の解説記事を紹介しています。各種お問い合わせは、本ページ下部にある「お問い合わせ」ボタンよりお願いいたします。
地域の企業や自治体等の需要に応えるため、MNO(携帯電話事業者)に頼らず自ら局所的な5Gシステムを構築し、プライベートネットワークとして導入・利用可能なる「自営の5G」をローカル5Gと呼び、MNOが使用している電波と同等の周波数の割り当てを受け、限られた施設内等の限られたエリア内で独占的に利用することが可能なプライベートな5Gシステムと定義できます。
また、基本的には自営目的での利用が想定されていますが、地域に密着した多様なニーズに対応するために、地域の企業等にネットワーク構築等を依頼し、電気通信役務として提供を受けることも可能とされています。
例えば、工場をオートメーション(自動)化したい企業が、工場の敷地内に5Gネットワークを自前で構築することが可能となります。通常、リモートのデバイスをクローズドのネットワークに接続するにはWi-Fiなどの近距離無線を使いますが、その部分を5Gという高品質且つ安定的な通信に置き換えることができるようになります。
昨今のIoTのように通信ニーズの多様化が進んでおり、今後の5G時代においてはより一層の多様化が進むことが予想されています。その際、通信キャリアによる全国でのサービス提供となるパブリック5Gに加え、地域ごとの個別ニーズに応じて様々な主体が5Gを活用できるローカル5Gを導入できる制度を整備し、5Gの地域での利用促進を図ることが狙いです。
そもそも、「なぜ5Gの周波数帯域の一部を一般企業や自治体などに割り当てるのか?」といった疑問については、5Gから利用される新たな周波数帯域の電波特性に関係します。
通信業者に割り当てられている4Gの電波は、建物等の障害物があっても回折する「プラチナバンド(700~900MHz帯※1GHz以下の周波数帯)」を中心に構成されています。それに対し、2019年4月、通信業者4社に割り当てられた5Gの帯域は、3.7/4.5GHz帯や28GHz帯のより高い周波数帯です。
一般に電波は周波数が高く(=波長が短く)なると直進性が増し、建物などの遮蔽物の影響を受けやすくなります。また、水蒸気や植生に遮断されやすく、空気中を伝搬する際の減衰幅が大きいため、電波が遠くまで飛びづらくなります。このため、特に周波数が高く通信業者が使いづらい28GHz帯は、工場内でのロボット制御などから実用化が進むと考えられます。
これは、ローカル5Gで大きな期待を寄せられる分野の一つで「スマートファクトリー」と呼ばれます。工場を無線化する際に要求される通信品質や信頼性の要求条件は非常に厳しく、5Gならそれに応えられる可能性が高いのです。
また、携帯電話事業者が提供する5Gサービスは、一般消費者向けには人口の多い都市部を中心に展開され、法人向けにおいても全ての企業や自治体からのニーズに対してカバーできないと考えられています(事業性が乏しい、優先順位の観点から)。
そのため、地方の農場で5G/IoTを活用したいというニーズが発生しても、実現には時間がかかることが予測されます。同様に企業や自治体がすぐに5Gを利用したいと思っても、携帯電話事業者の計画に依存することとなってしまいます。このような問題が、ローカル5Gによって解消できるのです。
一方で、以下のような目的でのローカル5G利用はNGとされています。
※ローカル5Gのサービスを補完することを目的として、MNO帯域を利用することは可能です。
Wi-Fiは手軽で低コストというメリットがある反面、サービスの品質とセキュリティに関してデメリットがあります。例えば、電子レンジや特定の医療器具、Bluetoothなどを使ったコンピュータの周辺機器などから電波干渉を受けやすく、電波品質の低下や遅延が生じます。
▼ローカル5GとWi-Fi6の比較(「wikipedia」より引用)
これが決められた敷地内での電波範囲の「ローカル5G」となれば、、データの局所性や安全性を担保し低遅延かつ高速なネットワークを活用できるため、wifiに比べた場合の優位性になります。また、Wi-Fiに限らず通信キャリアが提供するパブリック5Gサービスよりも優れている点となります。
2022年よりソフトバンクが提供する「プライベート5G」。これは、ソフトバンクに割り当てられた周波数帯を活用したパブリック5Gとローカル5Gの中間的存在になるとされるサービスです。
なぜ、ローカル5Gだけでなくプライベート5Gが必要となるのか。その背景として、ローカル5G導入には国が指定する無線免許を取得し、自社で運用しなければならないといった手間やコストがハードルとなるといったことがあります。自社にモバイルネットワークの構築や運用に関するノウハウが無い企業には、面倒な部分を含め実績のあるソフトバンクに任せられるというのは大きな安心材料になります。